シザーケースの水染みを軽減する為の方法

こんにちは。toolsの小柴です。

今日は、サンプルでのフィッティングを終え、本製作に入れる状態になったシザーケースがありましたので、着手していました。

シザーケース ハンドメイド

この謎の写真。

ザックリと切り出したパーツを水に浸した後の状態でございます。

一般的には、革の天敵は水という風潮がありますが、そんなことはありません。

ずぶ濡れになった革も、きちんと日陰干してオイルを補給してあげれば全く問題無いのです。

水が天敵とされているのは、水染みになるからだと思いますが、別に水染みになっても革に悪い影響があるという事ではありません。

ただ、部分的に色が変わってしまうと、少し残念な気持ちになるのは、革靴好きの私としては、同意する所です。

シザーケースは、常に水に触れる可能性があるので、なるべく水染みにならないように、toolsでは工夫をしています。

その工夫というのが、「水染みになりにくくする為に水に浸ける」という事です。

パーツ全体に水が浸透すれば、全体の色は水を一度受けた状態の色に変わります。

そして、二度目に水を受けた場合、一度目よりも水染みの変色が少ないのです。

この革の性質を利用して、まず、水に浸し乾燥させてから製作を行います。

革と水の関係は、色々な考え方を持っている方がいらっしゃると思いますが、toolsでは、革と水は密接で、決して敵対関係では、無いと考えています。

製作の工程でも水を使う場面は、沢山あります。

私に革製品の製作を叩き込んでくれた師匠が、一番最初に教えてくれた事です。

 

2015-10-25 | Posted in blogNo Comments » 

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