オーダーメイドシザーケース 製作風景 vol.3
全くもって私事ですが、本日33歳の誕生日を迎えました。
去年は、しれっと誕生日が過ぎていきましたが、今年は、祝ってくれる人が現れたので、先程まで外出していました。
もう誰かに祝ってもらう年でもないと思っていましたが、やっぱり嬉しいものですね。
しかし、少し寒い夜の帰り道を歩いていると、もう33歳か。。とシミジミ思ってしまいました。
昔は、湯水のごとくあると思っていた時間も、少しづつ有限である実感がわいてきた今日この頃。
よりいっそう頑張らねばと自分に言い聞かせるのでした。
と、駄文は、この辺にして、オーダーメードシザーケースの製作の様子を引き続きお伝えしようと思います。
昨日は、全てのパーツをオーダーメイドの型紙に合わせて切り出した所まで掲載しました。
普通は、このまま本格的な製作に入っていくのですが、toolsは、その前にもう人手間かけています。
それは、革を磨く作業。
作業自体は、簡単ですが、いかんせん力と時間を使うんです。
濡らしたタオルで革に水分を入れてあげて、ひたすら擦る。
唯一、気を付けるのは、爪で革を引っ搔かないようにすることですね。
大切なパーツにガリッと傷が付いたら大変です。
濡れた革で擦った後は、乾いたタオルで擦る。
また、ひたすら擦るんです。
何故、こんなことをしているかというと、革に自然な光沢を出す為です。
この工程をするとしないでは、完成した見た目の印象がまるで違います。
そしてもう一つ、水を弾きやすくなり、染みになりにくくなります。
シザーケースは、水に濡れる事が多いので、この工程は、必ず入れるようにしています。
左が、擦っていない革、右が擦った革です。
写真でも、全く違うのが分かりますね。
蝋を入れたブライドルレザー何かは、擦れば簡単に光沢が出ますが。
普通のヌメ革をここまで輝かせるのは、中々、大変です。
表面に顔料を塗った革は、最初から光輝いていますが、雰囲気が嘘臭いので駄目ですね。
顔料では無く、染料を使用した革をひたすら磨く。
これが、見た目と機能性を向上させるポイントです。